top of page
検索
  • 執筆者の写真笠原メイ

【19歳の冬、駅で乞食のオジさんに騙された話】

19歳の冬、駅で乞食のオジさんに2000円騙し取られた事がある。「交通費だから、親戚の家についたら、必ず返すから!」と必死に言われて、僕はその時すごく急いでたし、正直めんどくさくて 。2000円とレシートの裏に住所を書いて渡した。人から見たら乞食にカツアゲされてる図に見えそうだと思った。デートの時間に遅れて。彼女に事情を説明すると 「馬鹿じゃないの?お金なんて返ってくるわけないじゃん」と言われた。

≪その時、彼女の顔はとても怖かった≫    

僕は馬鹿で、もちろん金は返ってこなかった 。でも想像してみた。イマジン。あの物乞いのオジさんは、多分2000円で真っ先に煙草を買い、美味そうに一服しながら僕の渡したレシートを、チラッと眺める事もしないで灰皿に捨てて。その後、立ち食いそばか、牛丼でも食べて。満足して、残ったお金でどこかに旅立ったんだと思う。僕が考え着かないような遠い町まで。小銭も持たずに、携帯も持たずに 、次に金を恵んでくれる「馬鹿なお人よし」を探して「ライク・ア・ローリング・ストーン」という曲をボブディランが歌っているけど、もし、いつか僕が乞食(転がる石)になったら。そんなに強く、生きていけるだろうか、きっと難しいだろう。早く路上へ出たい、僕にとっては

音楽スタジオは狭すぎる。

閲覧数:14回1件のコメント

最新記事

すべて表示

【世界史の女教師と文化祭のライブ】

最も、記憶に残っている教師は、 高校時代の世界史の女教師だった ヒステリックかつ、威圧的で、冷たく、 投げやり、常にイライラしていた。 当然、生徒からは嫌われている教師だった。 彼女はある日、授業中に、何の脈絡もなく、 「人間は死ぬために生きてます」 と突然に言い始めて…クラス中が、 しーん、と引いてしまった。 僕は(何を急に言い出したんだ!この教師は!) って面白くなっちゃって、 「人間は生きる

【書くことを諦めないで】

皆さんはnoteや文章を書く時に、 何をモチベーションにしているだろうか? 僕が詩を書いたり、音楽活動をする上で、 最も大切にしているのは「見えない読者」である。それは、「無自覚のファン」と言い換える事もできる。 例えば、ライブに行かなくても。 例えば、CDを買わなくても。 例えば、SNSに「イイネ」をつけなくても。 好きだと、密かに思っていて、 活動をチェックしてくれていたり、 noteやblo

【僕とセックスとピストル】

中学、高校時代にパンクロックを聞かなかったら、僕はとっくの昔に自殺を選んだだろう。 パンクには多くのバンドが存在するが、 その中でも一番強く影響を受けた、 「Sex Pistols」について書きたいと思う。 セックスピストルズは、 1970年代後半にロンドンで流行した、 パンク・ムーブメントを象徴する伝説のバンドだ。 発端はロンドンのキングスロードという町で、 『Sex』という奇抜なスタイルの、

bottom of page